具体と抽象ー世界が変わって見える知性の仕組みー
頭の中で淡く持っていた思考の形を明確に言語化してくれた1冊。
ブログのタイトルを書くためにサブタイトルを見て鳥肌がたった。
「世界が変わって見える知性の仕組み」
メンバーにもぜひこの概念を共有したいし、メンバーが使いこなすとチームの生産性は劇的にあがると思う。
かつ、中長期的に成長が持続し、加速すると思う。それくらい可能性を持っている概念。
抽象化とは何か
人間が頭を使って考える行為は、実はほとんどが何らかの形で「具体と抽象の往復」をしていることになります。つまり、「具体化」と「抽象化」が、人間しか持っていない頭脳的活動の根本にあるということなのです。
具体と抽象を使うことは特別なことではなく、基本的な思考にということ。
・意図して具体と抽象の往復をすること
・往復の速度を早くする
⇒かつ、往復の幅は一緒に考えるメンバー、伝える相手によって調整する必要があると思う。
言葉と数を生み出すのに必要なのが、「複数のものをまとめて、一つのものとして扱う」という「抽象化」です。言い換えれば、抽象化を利用して人間が編み出したものの代表例が「数」と「言葉」です。
抽象化は特別なことではないというマインドセットを持つ。考えるという基本行為の1つ。だからこそ意識的に使うことでパフォーマンスが上がる。
抽象化とは一言で表現すれば、「枝葉を切り捨てて幹を見ること」といえます。文字どおり、「特徴を抽出する」ということです。要は、さまざまな特徴や属性を持つ現実の事象のなかから、他のものと共通の特徴を抜き出して、ひとまとめにして扱うということです。
仕事では1の事象に対し、まったく同条件の案件はなく。何等か要件が異なる。過去の経験から似た経験を用いて調整し、当てはめるという作業をするが、タスクごとのレビューで抽象化しておくことで引き出しやすくなる。
抽象化のメリット
複数のものを共通の特徴を以てグルーピングして「同じ」と見なすことで、一つの事象における学びを他の場面でも適用することが可能になることです。つまり「一を聞いて十を知る」(実際には、十どころか百万でも可能)です。 抽象化とは複数の事象の間に法則を見つける「パターン認識」の能力ともいえます。身の回りのものにパターンを見つけ、それに名前をつけ、法則として複数場面に活用する。これが抽象化による人間の知能のすごさといってよいでしょ
抽象化を妨げるもの
高い抽象レベルの視点を持っている人ほど、一見異なる事象が「同じ」に見え、抽象度が低い視点の人ほどすべてが「違って」見えます。したがって抽象化して考えるためにはまず、「共通点はないか」と考えてみることが重要です。当然ここでいう共通点は「抽象度の高い共通点」です。 このような思考回路の障害になるものは何でしょうか? その最大のものは、「自分だけが特別である」「自分の仕事や組織や業界が特殊である」という考えです。人間は他人の成功例や失敗例を見ても「あれは自分とは違うから……」と考えがちで、他人に自分の話を一般化されることを嫌う傾向があるようです。
抽象度を高くし共通点を探す。
逆に抽象化したあとの具体化。これは例え話であるが、ここは経験とセンスも必要。説明する相手に合わせた具体化(具体例)の使い分けが必要である。